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高田 弘
no journal, ,
大強度陽子加速器施設のパルス核破砕中性子源は、3GeV、25Hzで1MWの大強度陽子ビームを水銀ターゲットに入射し、発生した中性子を液体水素モデレータとベリリウム・鉄反射体で減速し、高強度かつ狭いバルス幅の中性子を供給し、多様な物質科学・材料研究等の推進に役立てている。モデレータは100%濃度のパラ水素を使用し、その形状やターゲットに対する配置を最適化した結果、パルス当たりの中性子強度は同種の米国のSNS施設を上回る性能を有している。水銀ターゲット容器では、陽子ビーム入射で水銀中に生成する圧力波によるSUS316L製容器のピッティング損傷がその寿命を決定するため、目標とする1MWの大強度陽子ビームで長期間の運転を達成するためには、この損傷低減が最重要課題である。現在、微小気泡の注入や狭隘流路による速い水銀流れの効果で損傷低減を図っているが、平均406kWで670MWh運転した容器で25m程度の損傷を観測した。今後、2018年には新しく製作したターゲット容器で500kWで運転した後の損傷量を測定する予定であるが、狭隘流路部の改良による更なるピッティング損傷抑制手法の開発を検討している。また、使用済み機器から試験片を切り取り、原子力機構内の施設を活用した照射後試験も計画中である。